2016 1/11
今日は鏡開きの日。鏡餅型のプラスチック容器を開き、中の切り餅を取り出す日。
うちでは、祖母が生きていた頃は年末に餅をつき(電動餅つき機で)、丸めて粉をはたき2つ重ね、上にミカンや金柑などを乗せて飾っていた。年が開けて10日も過ぎれば、餅の重なりあった部分にはカビが生え、上に乗せた橙が腐るなんてこともよくあった話だ。
いつから鏡餅は真空パックになったのだろう。調べてみると、真空パックの切り餅が発売されたのは1970年代初頭、プラスチック容器にそれが入れられるようになったのは1990年代初頭のようだ。
90年代といえば、私がまだ生の餅を丸めていた 、カビの生えた餅を水にくぐらせたり削り取ったりし、格闘していた頃だ。そこから20年ほどで、そういった苦労の必要のないパック入り鏡餅は鏡餅の主流となっている。
プラスチック鏡餅を見ていると、この雪だるまのような形や、上に乗せた橙が(時にはキャラクターのおもちゃが乗っていることもある)本来何を意味するものだったのか、まったく知らない人もいるのだろうなと不思議な気持ちになる。
私も歳をとった。